爽やかな表紙!そして聞き馴染みのない「オーレオール」という単語が気になって買った一冊です。表紙を見て分かる通り、結構普通な感じの男子が主人公です。作者の高津(たかつ)さんもあとがきで書かれてますが、「その辺にいそうな男の子の、なんてことない恋愛」が描かれています。けど、決して淡々としてるとかつまらないとかではなく、ピュアで切なくてとても読み応えのある一冊でした😊
あらすじ
好きになった瞬間から、幼馴染みじゃいられなくなった――。
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明るく社交的なカズと、地味で真面目なモトは、
幼い頃からの幼馴染みで親友同士。
中学にあがり仲良くするグループが自然と分かれても
互いが一番の良き理解者だった。
しかし、中学2年になったカズは、
モトを友達以上に意識しだしてしまう。
この感情はきっと勘違いだと必死にごまかすものの、
次第にその気持ちが本物であることに気付いてしまい……。
感想(※ネタばれ含みます)
今まで書いて来た感想とはちょっと違っていて、キャラクターのかわいさに熱を上げるのではなく(や、地味で真面目なモトは十分かわいいんですが)友達を好きになってしまった後ろめたさ、どうしていいか分からない不安が読んでいて痛いほど伝わって来て、カズの心の葛藤を見ていると自分の学生の頃を思い出してしまいました。
僕の場合は幼馴染ではなくクラスの同級生でしたが、そりゃもう切ない。毎日学校で会える嬉しさはあったけど、女の子の話をされたりすると胸がギュッと締め付けられるような苦しい気持ちになるんですよね。今の今まですっかり忘れていました、卒業してから会ってないけどどうしてるかなー、お互い健康には気を付けて。禿げて肥えてませんように(笑)
・・・話が脱線しました(;^_^A
「好きになんかなってごめん、いつか絶対諦めるから」と伝えるカズに「同じ気持ちになれないからって急にさよならなんてズルい、できるなら俺も一緒に考えたいよ!」と答えるモト。ここまでが中学時代の話で物語の中盤なんですが、このシーンの二人の表情とか絞り出すようなセリフとかかなりグッと来ました。
後半、高校生になりすれ違いもありつつ、一定の距離で変わらない二人の関係も続きます。中学の入学式から始まって少しづつ成長する幼馴染の二人、18歳の誕生日、そして二十歳の姿。顔つきも心の変化も丁寧に描かれていて最後はハッピーエンドなんですが、最終話がとても穏やかで素敵な終わり方でした。これぞ「男子二人暮らしの日常」なのかも。
そして「オーレオール」の意味ですが、調べてみると「後光」「光輪」「光の環」、ドイツ語で「輝き」とも出て来ました。『おかえり、輝き』直訳すると変ですがw(『おかえり、後光』は更に変w)この本の雰囲気には合ってるように思えました。エロいシーンは皆無ですが、プラトニックな作品が好きな方にはお勧めしたいです。あとBL初心者さんにも是非!これが2017年の作品なんですが、高津さんの次回作にも期待です!
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